- 著者
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黒川 信重
- 出版者
- 一般社団法人日本物理学会
- 雑誌
- 日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
- 巻号頁・発行日
- vol.43, no.12, pp.951-953, 1988-12-05
素粒子の弦理論の一つの特徴は, 数論の様々な性質が深く使われている点にある. 数論の大きなテーマは保型形式とゼータ関数である. ここでは弦理論で使われてきた数論の結果を保型形式を中心として概観し(§1), 弦理論から得られるゼータ関数の値に関する結果に触れる(§2). さらに, p進弦理論(Volovich)や類体論の非可換版も視野に含む一般の体上の弦理論(Wittcn)に言及する(§3). 数論を弦理論に応用することは自然であるが, 現在は既に弦理論を用いて数論を研究する段階に来ていると思われる.