著者
蒲生 重男
出版者
日本動物分類学会
雑誌
動物分類学会誌 (ISSN:02870223)
巻号頁・発行日
no.11, pp.32-36c, 1975-10-30

1966年秋に,東京大学海洋研究所の堀越増興博士が相模湾中央部の相模堆周辺の深海系底生生物の調査(KT-66-23)を行った時に,Smith-McIntyre型採泥器によって採集された端脚目ヨコエビ亜目の標本のうちにLysianassidae科属やLepidepecreum属に属すると思われる1種類があっ。この標本は深度704mの海底(相模堆北側斜面St.16)から採集されたもので,体長7.4mmを有する雄1匹である。体はよく石灰化して硬く,側扁し,自在胸部と腹節背面中央には顕著な1条の竜骨状隆起があり,さらにその上に歯状の突起がある。自在胸部基板は著しく拡張している。本種はオホーツク海及び日本海北部の50〜500m深から記載されたL. comatum GURJANOVA, 1962に極めて近似しているが,体背面の歯状突起,第2顎脚腕節及び第1触角柄部第1節などに相違がみられることから別種と考えられ,新種L. sagamiensisとして報告する。(第10回動物分類学会大会にて講演)

言及状況

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こんな論文どうですか? 相模湾産のヨコエビ類(端脚口)の1新種Lepidepecreum sagamiensis sp. nov.について(蒲生重男),1975 http://id.CiNii.jp/JyfjL

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