著者
山下 由美子 赤田 望
出版者
広島文化学園大学
雑誌
広島文化短期大学紀要 (ISSN:13483587)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.15-22, 2004-08-05
被引用文献数
4

特別養護老人ホームの協力のもと,施設で提供される食事について,食事形態(常食,刻み食,ミキサー食)別に栄養量を調査し,比較検討した。調査の結果,常食については,ほぼ献立表どおりの栄養量が提供されていたが,刻み食とミキサー食ではともに提供される栄養量が減少していた。特にエネルギーは,刻み食で予定量の70%,ミキサー食で予定量の66%しか提供されていなかった。刻み食やミキサー食の喫食者は,常食を喫食する高齢者と異なり,日常の活動量はかなり少ないと考えられることから,個別にみると今回提供されていた栄養量で必要量が満たされている可能性がある。これらのことから,施設では少なくとも食事形態別に栄養基準を設定するなどの工夫が必要である。さらに今後は,個人に合った栄養基準を定め,食形態による栄養量の減少も考慮しながら,よりきめ細かな個別栄養管理をしていくことが重要である。

言及状況

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予定のエネルギー提供量より、キザミ食では70%、ミキサー食では66%になっていたという研究です。加工過程で魚や野菜の皮を取り除いたりした影響とのこと。常食は予定のエネルギー通り。 「食形態の変化が栄養摂取量に及ぼす影響」 https://t.co/AsZj5Klwd3

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