著者
大谷 拓也
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
Crustacean Research (ISSN:02873478)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.83-87, 1993
被引用文献数
1 1

シオマネキのはさみ脚の不相称分化過程を解明する目的で,ふ化ゾエアから得た1令椎ガニを飼育し,その過程ではさみ脚の状態の変化を観察した.第1椎ガニはすべてが2本の小さい相称のはさみ脚を持っていたが,それらは大型化した後に左右どちらか片方が脱落し1本となった.さらに, 1本のはさみ脚を持つ個体の減少とともに,不相称なはさみ脚を持つものが増加した.これらの観察結果は,生息域における調査と同様であり,シオマネキのはさみ脚の左右性の分化過程が,山口(1977)により証明されたハクセンシオマネキのそれと順序は若干異なるが経過は同じであることを示唆している.

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http://t.co/Xyo3GMRHB4 より「Uca属における雄の巨大はさみ脚の左右性は、少数の例外種を除くと1:1であることが知られている」 / “@nifty:デイリーポータルZ:シオマネキのハサミ。大きいのは右?左?” http://t.co/WtnnEejnC6

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