著者
富田 文明 高橋 裕信
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.p650-659, 1990-05-15
被引用文献数
8

すべてのステレオシステムは,正しいカメラパラメータが得られていると仮定している.実際,これらのパラメータは既知のテストパターンを用いて事前に計算することができ,これをカメラキャリブレーションという.しかし,事前にキャリブレーションを行ったとしても,距離測定精度の観点からはまだ不十分であるこれは,キャリブレーションには必ず誤差が存在するし,また,キャリブレーション後にいくつかのパラメータが変化してしまうからである.たとえその誤差が微小であったとしても,対応点を求める場合にも,また距離を計算する場合にも,その影響は大きいのである.かと言って,検測するたびにテストパターンを撮影し,キャリブレーションをやり直すことは,特に,偏咳運動によって注視点を変えるステレオカメラや移動ロボットに搭載されるステレオカメラにとっては非現実的である.したがって,未知の観測データから現在のカメラパラメータを自律的に計算するセルフキャリブレーションは,現実のステレオシステムには必要不可欠のものである.本論文では,ステレオ画像の境界線表現に基づいてセルフキャリブレーションを行う方法を提案し,その実験結果を報告する.

言及状況

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こんな論文どうですか? ステレオカメラのセルフキャリブレーション(富田文明ほか),1990 http://id.CiNii.jp/LY2DL

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