著者
岡野 浩三 今城 広志 東野 輝夫 谷口健一
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.1290-1301, 1993-06-15
参考文献数
14
被引用文献数
4

分散システム全体の要求仕様から要求仕様通りに動作する各ノードの動作仕様(ざのようなタイミングでどのノードとどのような同期用メッセージやレジスタ値を交換しながら自ノードの動作を実行したり、自ノードのレジスタ値を更新していくべきかを記述したもの)を自動生成できることが望ましい。そこで、本論文ではレジスタを持つ拡張有限状態機械(EFSM)としてモデル化された分散システム全体の要求仕様から、要求仕様通りに動作する各ノードの動作仕様(EFSM)を自動生成するためのアルゴリズムを提案する。このモデルでは、非決定性の動作が記述できる。また、入カと状態だけでなくその時点のレジスタ値に依存して次の状態や次のレジスタ値を定めることができる。各レジスタは分散システムのリソースを表すと考える。どのノードに各リソースを配置するかは設計者が決める。同一リソースを複数ノードに分散配置してもよい。作成した自動生成アルゴリズムでは、与えられた要求仕様とゲートや、リソースの配置情報から各ノードの動作仕様を自動生成する。導出は要求仕様の各状態遷移を、選択動作の通知、レジスタ値の転送、レジスタ値の更新、更新終了の通知などの一連の動作の系列で置き換えることにより実現し、0?1線形計画問題の解法を用いて、その際のノード間のメッセージ交換の総数をできるだけ少なくしている。

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こんな論文どうですか? 拡張有限状態機械モデルを用いた分散システムの要求仕様から各ノードの動作仕様の自動導出(岡野 浩三ほか),1993 https://t.co/EgeoiLcddS

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