著者
新納 浩幸 井佐原 均
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.2258-2264, 1994-11-15
被引用文献数
6

本諭文ではコーパスから関係表現を自動抽出する手法について述べる。関係表現とは「に関して」に代表される、助詞相当の働きを持ち、語の挿入や交換が一般に行えない慣用表現の一種である。関係表現は一般に一語として処理するのが有効であるが、その表現を収集することは容易ではない。なぜなら通常の表現と関係表現との違いは不明確であり、つきつめれば、その判定はシステム製作者の主観的な判断によって行われているからである。本論文ではコーパスから関係表現を自動抽出することで、網羅的、かつ統一的な関係表現の収集を目指した。持に本論文では、助詞十動詞十付属語(助詞、助動詞)の形を持つ関係表現を抽出することを試みた。本諭文は上記の関係表現のもつ2つの特徴に注目する。1つは関係表現中の動詞は、接続的な利用が多く本動詞として利用されることが少ないこと、もう1つは、その動詞に前置する助詞との共起が強いため、動詞に前置する助詞は特異な出現頻度をとるという特徴である。この特徴を利用してまず関係表現中の動詞になりえるものをコーパス中のその語の使われ方の頻度から選出する。次に選出した動詞に前置する助詞をコーパスから収集し、助詞の出現分布を調べることで関係表現を抽出する。

言及状況

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こんな論文どうですか? コーパスからの関係表現の自動抽出,1994 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002722857 本論文ではコーパスから関係表

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