- 著者
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正岡 俊明
石原 良
- 出版者
- 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
- 雑誌
- 気管支学 (ISSN:02872137)
- 巻号頁・発行日
- vol.23, no.1, pp.44-48, 2001
- 被引用文献数
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3
症例は56歳, 男性。胸部X線写真にて右下肺野に浸潤影を認め, 精査にて右中間幹を閉塞する長径2cmの大きな気管支内腫瘤が発見された。生検で確診は得られなかったが, 良性腫瘍を疑い全麻下に気管支鏡下切除を行った。腫瘍は多数の軟骨細片を含み, Nd-YAGレーザーによる蒸散と鉗子による軟骨片除去, 高周波スネアによる茎部切断にて完全に切除しえた。手術は2回にわたり計5時間, レーザー照射量総計19139Jを要した。病理診断は軟骨性過誤腫であった。肺過誤腫に悪性例はほとんどないとされており, 気管支内過誤腫が疑われる場合は気管支鏡下切除を第一に考えるべきと思われた。