著者
岸原 信義 石井 正典
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.373-381, 1982-10-25
被引用文献数
2

本論は日本の山地流域からの流出に関する総合的な研究の第一歩として, 流出地帯区分を主体に流出の地域性に関する検討を行ったものである。解析は全国319流域の月流出量の資料を用いて行われ, その結果夏期流出比率の多少によって2大区分がなされた。表日本型(非積雪型)と裏日本型(積雪型)の流域群ともいえる。ついで時期別(厳寒期, 融雪期, 梅雨期, 台風期, 初冬期)の流出比率と年流出量の多少とによって, 10の流出地帯区が分類された。各流出地帯区の流出特性は, 夏期流出区では流出のピークが梅雨期か台風期かによって, 冬期流出区にあっては融雪流出の開始, 終了と融雪流出のピークの月によって特徴づけられる。日本の山地流域からの平均年流出量は約2,110mmで, これに蒸発散量を加えれば, 山地流域という点を考慮に入れても, 降水量の過少推定が指摘される。

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こんな論文どうですか? 日本列島の山地流域からの流出に関する研究(I) : 流出地帯区分について(岸原 信義ほか),1982 http://t.co/uUen3Bas
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