著者
今井 豊 石崎 俊
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.127-128, 1995-03-15
被引用文献数
1

従来の概念辞書に記述されている内容としては、上位概念、下位概念などの体系情報と、他の概念との関係やインスタンスが満たすべきスロットの情報などの制約情報が主なものであった。しかし、これらの情報だけでは概念の記述力に限界があるため、著者らはいくつかの新しい概念情報の検討を行なっている。一つは意味空間の導入である。これは、対象とする概念集合に多次元尺度法を用いて3次元の距離空間を導入するものである。もう一つは各概念に多数の特徴(feature)の束を与えて、概念の意味記述を正確に表現すると同時に、その上での動的な意味の変化を定量的に扱うものである。本論文では、そのような概念の特徴の束を用いて比喩理解のメカニズムの一部が表現でき、解析が可能であることを示す。即ち、任意に与えられた二つの概念T、Vを「TはVだ」という形で比喩表現した時、比喩として理解するための二つの概念に共通の顕著な特徴を自動的に抽出する方法を提案する。

言及状況

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

収集済み URL リスト