- 著者
-
田中 哲
渡部 卓雄
- 出版者
- 情報処理学会
- 雑誌
- 全国大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.51, pp.73-74, 1995-09-20
- 被引用文献数
-
1
自己反映計算とは、通常の計算対象だけでなく計算を行なっている自己をも対象として計算を行なう、という概念である。自己反映的プログラミング言語とは、自己(動作中のプログラムや処理系の状態など)をその言語自身の枠組の中で扱うことができるようなプログラミング言語のことである。自己反映的なシステムでは、自己の構成、状態を動的に変更することが可能である。従って、自己反映的プログラミング言語は問題領域に合わせて自分自身をカスタマイズでき、柔軟なソフトウェアの構築に有用であることが認識されている。また、プログラム自体を扱う部分(メタレベル)と、問題を扱う部分(ベースレベル)に分けるという意味でモジュール化の促進を可能とする。本稿では、手続き的自己反映計算(ベースレベルを何らかのプログラムとすると、メタレベルをそのプログラムを実行するインタプリタとする枠組)において、モジュール化という側面を重視し、メタレベルの再利用性を考慮した自己反映的プログラミング言語のアーキテクチャを提案する。