著者
岸田 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.91-92, 1991-02-25

Common Lispではステッパ等のデバッグツールの組込みを可能とするために、evalhook, applyhookといったスペシャル変数を規定している。インタプリタは、再帰的に処理を進めるその過程毎に,これらの変数の値を探索し、その探索結果に応じてフック関数の呼出しを制御する(フック機構)。ところが「深い束縛(deep binding)」方式においては変数探索は重い処理であるため、フック機構を"素朴に"実装した場合、インタプリタの性能は著しく低下する。本稿では、「深い束縛」を採用したELIS CommonLispで用いられた、処理系の動作と密接な関係にある変数を、効率良く参照するための手法について述べる。

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