著者
岸田 克己 酒井 和男 渡部 智樹 丸山 剛一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.753-754, 1997-09-24
被引用文献数
2

我々は, 今までにテレビ新潟放送網(TNN)他と共同で, JoiNet参加型インタラクティブTVの実験番組を2回実施してきた。実験番組の企画段階において, 番組のコンテンツとして実現可能なインタラクションを多数検討した。本稿では, その中から参加型番組における早押しクイズを例に, 放送と通信の2種類のパスを結合した中でエージェント制御を行うJoiNetアーキテクチャの特徴を活かした早押し判定手法を述べる。
著者
杉村 利明 岸田 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1340-1341, 1989-10-16

ELIS-1の知能処理言語TAOは、マルチパラダイムとマルチプログラミングの機能が特徴である。そして、各種のプログラム開発を通して、マルチパラダイムの機能が開発効率の向上に有効であること、マルチプログラミングの機能が実用的なAPを実現するために不可欠であること、が確認されてきた。一方、Common LispによるLispの標準化が進み、多くのAPがCommon Lispで開発されている。そこで、新ELIS(ELIS 8200シリーズ)では、Common Lispをマルチパラダイム化する形でTAOの特徴を継承することとした(ELIS Common Lisp)。TAOとCommon Lispと相矛盾するところは、Common Lispを優先した。マルチプログラミングの機能については、Common Lispで書いたプログラムが、マルチプロセスによるマルチプログラミングの環境でも共有してそのまま使えること(上位互換)を前提に実現することとした。本稿では、このマルチプログラミングの機能と実現法について述べる。
著者
岸田 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.91-92, 1991-02-25

Common Lispではステッパ等のデバッグツールの組込みを可能とするために、evalhook, applyhookといったスペシャル変数を規定している。インタプリタは、再帰的に処理を進めるその過程毎に,これらの変数の値を探索し、その探索結果に応じてフック関数の呼出しを制御する(フック機構)。ところが「深い束縛(deep binding)」方式においては変数探索は重い処理であるため、フック機構を"素朴に"実装した場合、インタプリタの性能は著しく低下する。本稿では、「深い束縛」を採用したELIS CommonLispで用いられた、処理系の動作と密接な関係にある変数を、効率良く参照するための手法について述べる。
著者
岸田 克己 杉村 利明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1342-1343, 1989-10-16

我々は、ELIS 8200シリーズハードウェア上に、単一Lisp空間での多重プロセスを可能とするCommon Lisp処理系の実装を行っている。ELIS Common Lisp処理系の設計にあって、コンパイルドコードの実行速度と、開発環境としてのインタプリタを重視した。本稿では、インタプリタでの実行速度向上を目的としたソースプログラムの前処理について述べる。
著者
杉村 利明 岸田 克己
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.95-96, 1991-02-25

AI技術は、実用化の時代を迎え適用領域の拡大が望まれている。最近では、監視システムや制御システムなどの実時間処理を伴う分野で、AI技術の応用(リアルタイムAI)に対する重要性が認識されている。従来から、AIシステムの多くが、プログラミングのしやすさからLisp言語を使っている。しかし、Lisp言語は、ガーベジコレクション(GC)のためにプログラムが停止してしまうことが重大な欠点であるとされてきた。特に、実時間処理を伴う処理では、致命的な欠点になる。そこで、この問題点に対処するため、GCによるプログラムの停止を抑止することができるGCフリーコーディングを提案し、このための支援機能を実現した。本機能は、ELIS-82O0のELIS Common Lispに搭載されている。本稿では、並列GCとGCフリーコーディングの違い、GCフリーコーディングの支援機能と実現法について述べる。