著者
中江 訓
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.55, pp.1-15, 2000-01-28
被引用文献数
7

付加複合体の内部では地層の累重関係や側方への連続性は破壊され, 異なる岩相・堆積年代を示す岩石が混在している.従って, 付加複合体を岩相層序単元に区分することはできず, 構造層序単元を設定し区分するべきである.本論では, 構造層序単元の設定法と命名法を議論し, その手順を提案した.構造層序単元は, 構成岩類の岩相・堆積年代の違いと, 産状・変形構造・変成度の違いを基準に区分される.そして基本となる単元をコンプレックスとし, その上位階層にテレーンを設定する.この様な構造層序区分は, 付加複合体の形成過程を特徴づける構造運動を解釈するために行なわれ, 岩相・堆積年代の違いは付加直前までの海洋プレート層序の性質の違いを表わし, 産状・変形構造・変成度の違いは付加過程および付加後の事変を示すとみなされる.

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こんな論文どうですか? 付加複合体の区分法と付加体地質学における構造層序概念の有効性(付加体地質学の手法)(ジュラ紀付加体の起源と形成過程)(中江 訓),2000 http://t.co/OqzUQgfR
こんな論文どうですか? 付加複合体の区分法と付加体地質学における構造層序概念の有効性(付加体地質学の手法)(ジュラ紀付加体の起源と形成過程)(中江 訓),2000 http://id.CiNii.jp/MrGZL
こんな論文どうですか? 付加複合体の区分法と付加体地質学における構造層序概念の有効性(付加体地質学の手法)(ジュラ紀付加体の起源と形成過程)(中江訓),2000 http://id.CiNii.jp/MrGZL

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