著者
廣野 哲朗 芦 寿一郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.50, pp.33-46, 1998-07-31
被引用文献数
1

一般に石化作用や続成作用が十分に進行していない堆積性の物質を意味する, 未固結堆積物の定量的な定義を試みた。さらに未固結堆積物の変形挙動とその構成則および変形の素過程に関する主に工学分野の理論的研究を紹介した。その剪断変形挙動は岩相によって大きく異なり, さらに泥質なものでは先行圧密履歴と排水・非排水条件に, 砂質なものでは初期間隙比と排水・非排水条件に大きく支配される。また, 未固結堆積物を主要構成物質とする現世の付加体前縁部の変形構造に関する研究, および深海底掘削試料や人工試料を用いた実験的な研究を簡単にまとめた。

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