著者
福岡 洋 石塚 栄一 福島 修司
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.74, no.8, pp.1429-1435, 1983-08-20

珊瑚状結石を田口が考案した腎実質一層縫合法による腎切石術で治療し, 術後の腎実質変化をcomputerized tomography (CT) で検討した.対象は17症例, 20腎で術前 (4腎は術前検査せず), 術後に CTを行ない腎実質の切開, 縫合部の変化を検討した.対象症例は1例に術後一過性の腎血管性と推定される高血圧を合併した他は重篤な合併症は認められなかった.腎実質切開長の平均は8.4cm, 腎血流遮断時間の平均は27分11秒であり, 術後の CT検査時期は3週から2年5ヵ月に分布した.術後のenhancement CTで濃度の低下した領域や実質の陥凹が認められるものがあり, 下記の3つのパターンに分類した.I型:実質に全く変化がみられないか, 線状の低濃度領域を認めるもの (5腎, 25.0%), II型:実質の切開縫合部に一致して帯状の低濃度領域を認めるもの (5腎, 25.0%), III型:楔状の低濃度領域や実質の陥凹を認めるもの (10腎, 50%) .

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こんな論文どうですか? 腎切石術後の腎Computerized Tomography所見の検討,1983 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003056144 珊瑚状

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