著者
里見 佳昭 仙賀 裕 福田 百邦 河合 恒雄
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.909-916, 1984
被引用文献数
9

腎細胞癌に対する化学療法の第4報として、インターフェロンの有効性について、リンパ芽球由来のhuman lymphoblastoid interferon(α型)を用いて検討した。1)転移のある腎細胞癌患者19例に対し、連日投与60回以上できた症例について効果を判定した。CRはなく、PR2例、MR3例、NC4例、PD5例で、有効率は35.7%(5/14)と従来の抗癌剤にない高い有効率を示した。現段階では腎細胞癌の第1選択薬剤として使用すべきと考える。2)効果の発現は20回から60回投与の間で起こり、それ故、効果の判定は60回以上投与後に行うべきと考える。3)性、年齢、腫瘍の大きさは有効率を左右しない。low grade症例は4/7の有効率であり、high grade症例は1/7で、特にlow gradeの腎細胞癌には第一選択剤として使用する価値のある薬剤である。4)最大の副作用は全身倦怠と食欲不振で、しばしばこのために治療中止をせざるを得なくなる。骨髄抑制はじめ他の副作用は軽微である。

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こんな論文どうですか? 腎細胞癌の化学療法 : 第4報 インターフェロン療法(里見佳昭ほか),1984 http://id.CiNii.jp/MzKOL
こんな論文どうですか? 腎細胞癌の化学療法 : 第4報 インターフェロン療法,1984 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003056614
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