著者
里村 洋一 岡本 達也 半沢 傭 山口 豊 林 豊 香月 秀雄
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, 1973-12-25
被引用文献数
1

症例は45才の男性で,26年前左肺結核症の診断で13回の人工気胸術を受けた.この時胸膜炎を併発したが,3年間の療養後社会復帰した.23年を経て血疾と背部痛を訴えるようになり入院した.左背側の陳旧化した膿胸であると診断して開胸し,肥厚硬化した胸膜をその内容の壊死物質と共に摘出した.この胸膜の一部に組織学的に血管芽腫の像が認められた.術後小量の出血,背部痛が持統し,2ヵ月後に同側の胸壁に腫瘤が出現し,生検で悪性腫瘍と診断された。摘出胸膜を再検すると,壁側胸膜の一・部に,血管腫性の変化と共に,異形性強く,核分裂像を示す部分が認められ,血管肉腫と診断した.膿胸と血管腫が合併して永い経過の後,悪性化して臨床症状を呈してきたと想像される.

言及状況

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こんな論文どうですか? 14.陳旧性膿胸に合併した胸壁血管肉腫の1例 : 第46回支部活動 : 関東支部(里村 洋一ほか),1973 http://t.co/N2n3GUaaMX
こんな論文どうですか? 14.陳旧性膿胸に合併した胸壁血管肉腫の1例 : 第46回支部活動 : 関東支部(里村 洋一ほか),1973 http://t.co/N2n3GUaaMX

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