- 著者
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岸野 底
四宮 明彦
- 出版者
- 公益社団法人日本水産学会
- 雑誌
- 日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.4, pp.624-631, 2003-07-15
- 被引用文献数
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5
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絶滅が危惧されるリュウキュウアユの遡上期の生態を明らかにするため,1994年と1996年に鹿児島県大島郡住用村の役勝川で,遡上個体の出現期間,体長,日齢および発育段階を調査した。遡上期間は1月下旬から5月下旬までの4ヶ月間であった。平均体長(±標準偏差)は35.2±3.36mm,平均日齢は83.7±15.4日であった。外部形態は,黒色粗胞の少ないシラス型後期仔魚から,櫛状歯が出現し始めた稚魚まで多様な発育段階を示した。この結果はアユと比較して,より小型,若齢,早い発育段階を示しており,これらの特徴は遡上前の海域生活期間の短さに関連していると考えられた。