- 著者
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宮崎 明雄
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.102, no.716, pp.7-12, 2003-03-11
電子透かし(Digital Watermark)は、ディジタルコンテンツの中にその製作年月日、所有権や著作権に関する様々な情報を電子的に透かしとして、人間に知覚されないように埋め込むもので、コンテンツの著作権保護、無断複製防止などの一手段として注目されており、最近盛んに研究がなされている。特に、ウェーブレット変換を用いた電子透かし方式は、透かしの耐性という点で優れているため、多くの研究発表がなされている。ウェーブレットに基づく電子透かし方式では、ウェーブレットに基づ<庄縮符号化方式の場合と同様に、ウェーブレットフィルタバンクの選択が重要で、これが電子透かし方式の性能に影響を及ぼすことになる。従って、「電子透かしに適したウェーブレットは何か?」という問題が生じることになる。本論文では、透かし入り画像の品質と透かしの耐性の観点からウェーブレットフィルタバンクの評価を理論的に行い、その結果に基づいて、上記の電子透かしにおける最適ウェーブレットフィルタバンク問題の解決を試みる。