著者
代市 幸司 兵庫 明 三添 公義 関根 慶太郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム
巻号頁・発行日
vol.98, no.514, pp.15-20, 1999-01-20
被引用文献数
3

近年の回路の小型化・低電圧化に伴い、その回路に電力を供給する電源にも小型化・低電圧化が望まれ、それに加えて高い信頼性が求められる。安定化電源として現在の主流となっているのは、スイッチングレギュレータであるが、高い信頼性を求めるなら、シリーズレギュレータが望ましい。このシリーズレギュレータの欠点である大きな電力損失は、入力電圧を低くし、入出力間の電圧差を小さくすることにより低減することが可能である。そこで、本稿では低電圧動作シリーズレギュレータを取り上げ、その内部のOPアンプの構成について検討を行う。
著者
小沢 和弘 相川 直幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.575, pp.21-28, 2001-01-19
被引用文献数
10

サンプリングレート変換は、サブコーディングやA/D・D/A変換などに広く用いられる重要な技術の一つです。通常、サンプリングコンバーターにはナイキストフィルタやフィルタバンクが用いられる。しかし、それらは非常に多くのメモリを必要とし、サンプリングレートが変わるたびに再設計しなければならない。そこで以前、我々は2次関数を用いた新しい補間カーネルの設計法について提案した。しかしながら、その方法ではより大きな阻止域減衰量を得るために1振幅あたりに使用する2次関数の数を増やそうとすると、多くのメモリが必要となってしまう。そこで本報告では補間処理の高速化ならびにカーネルを構成するために必要なメモリ量が少ない効果的な構造とその設計法を提案する。また、今回提案するカーネルは従来のカーネルと同様に任意のサンプリングレートに対応することが可能であるという利点を持っている。
著者
菅原 崇行 樺沢 正之 宮永 喜一 吉田 則信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.573, pp.65-70, 2001-01-24
参考文献数
5
被引用文献数
2

本文では、アナログ回路を用いたフーリエ変換器の設計について報告する。古くから信号処理の領域において、フーリエ変換による短時間スペクトル分析は非常に有効な手法であり、多くの応用に利用されている。我々がすでに提案している音声認識システムも短時間フーリエ変換処理を音声波形の前処理に利用しているが、本システムでは変換後のデータクラスタリング・ラベリング部分がアナログ回路化されているため、短時間フーリエ変換器をアナログで構成することが望まれていた。本文ではキャパシタの構成をメッシュ形にしたCマトリクスを用いることにより、シンプルな回路構成でチップ面積の最小化が可能なアナログ回路による実現を示す。
著者
今川 直樹 中垣 淳 宮永 喜一 吉田 則信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.573, pp.51-56, 2001-01-17

音声信号のスペクトル推定法として、線形予測法があげられる。従来の線形予測法では、女性や子供の声などのピッチ周波数の高い音声信号を分析する場合、ピッチの影響を受けることによって必ずしも正確なスペクトル包絡の形やホルマント周波数を推定できるとは限らなかった。したがって、ピッチの影響を取り除くことが重要になってくる。本論文では、線形予測法によって音声信号のスペクトル包絡を推定する過程の中で、ケプストラム分析を用いることによって、入力音声信号のピッチの影響を取り除いてからスペクトル包絡を推定する手法を提案する。本論文のスペクトル推定法を用いてピッチ周波数の高い子供の声を分析すると、従来の線形予測法に比べてより精度の高いホルマント周波数の推定ができる。
著者
森江 隆 岩田 穆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.162, pp.67-78, 2002-06-21
被引用文献数
2

脳の初期視覚系での特徴抽出モデルとして知られるガボールウェーブレット変換を画素並列動作で実現するLSIを核とする自然画像認識システム構築の試みについて述べる。まず,自然画像の特定領域を注視する処理として抵抗ヒューズを用いた大局的領域分割を行う。分割された各領域を個別に抽出し,ガボールウェーブレット変換を行う。得られたガボール特徴量を用いて,ダイナミックリンクアーキテクチャに基づく柔軟なマッチングにより認識を行う。特徴抽出までの処理をハードウェアで実行するために,画素並列で動作するLSIをパルス変調信号を用いたアナログ・デジタル(AD)融合回路アーキテクチャに基づいて設計した。本稿では特に,(1)パルス変調方式ピクセル回路を用いた大局的領域分割用抵抗ヒューズネットワークおよび抵抗ネットワーク型ガボールフィルタ回路とそのLSI設計例,(2)セルオートマトン型画像領域抽出アルゴリズムとそのFPGAへの実装例,(3)システム化の基盤となるLSI制御用FPGA搭載PCIボードの仕様について詳述する。
著者
田口 亮 村田 裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム
巻号頁・発行日
vol.93, no.34, pp.69-74, 1993-05-21

インパルス雑音除去やエッジ保存平滑化を目的に提案されている非線形フィルタにα-Trimmed平均値フィルタがある。本稿ではそのα-Trimmed平均値フィルタを多種の雑音が混合して重畳されている場合や重畳している雑音が非定常な場合に対応させるために、フィルタパラメータαを処理点ごとに可変させる適応型α-Trimmed平均値フィルタを提案した。αの可変は、局所統計量を用いて行うため、処理画像の先験的な情報を必要としない。さらに、適応型α-Trimmed平均値フィルタを2重窓型に拡張することにより、窓幅設定に関しても先験情報を必要としないフィルタ処理アルゴリズムとなった。
著者
山村 清隆 大熊 秀明 井上 靖秋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.333, pp.43-48, 2003-09-22
被引用文献数
1

パス追跡回路は,「式を回路で記述する」という逆転的発想に基づく方法論である.すなわち,一般に非線形システムの数値解析ではシステム(例えば回路)を方程式で記述し,それに数値解法を適用するが,パス追跡回路の方法では数値解法の式を回路で記述し,それに回路シミュレーショタSPICEを適用する.それにより手軽でプログラミングのいらない数値解析を実現することができる.また,SPICEに搭載された様々な手法が数値解析の効率を大幅に向上させることが期待される.本稿では,ホモトピ一法(MathematicaやMATLABにはない機能)の公式を記述するパス追跡回路を,回路解析以外の問題,具体的には不動点問題,非線形境界値問題,線形計画問題(主双対内点法),非線形計画問題,通信路容量の計算問題などに応用する.これらは古くからのホモトピ一法の応用分野であると同時に,ホモトピ一法の大域的収束性が証明されている分野で,これにより応用数学やオペレーションズ・リサーチの分野に新しい方法論を導入できることが期待される.
著者
梶本 智仁 八木 竜 西谷 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム
巻号頁・発行日
vol.110, no.439, pp.375-376, 2011-02-24
被引用文献数
4

本研究では多重解像度Walsh変換及びその特徴量を求めるIPcoreの設計を検討する。このTPコアは動的背景に強く演算量の少ない多重解像度Walsh変換領域混合ガウス分布前景分離を実行するIPcoreセットの一部となる。このセットは映像コンテンツの理解に対する基本的な前景分離機能であるためモバイル端末にも活用できるようにコンパクトな回路として実現する。演算器の多重使用効率性を上げ、他IPcoreとの接続を簡単にするためプログラマブル・アプローチ方式を用いた。
著者
藤坂 尚登 倉田 隆之 坂本 政祐 森末 道忠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.693, pp.49-54, 2000-03-16

シグマ・デルタ変調をアナログ・インターフェースとし, 内部信号形態が1ビットのストリームである信号処理回路を提案する.ナイキスト・サンプリングレートのマルチビット信号処理システムと比較すると, 信号配線領域が小さい, シングルビット / マルチビット変換が不要, 演算・処理回路の構成が簡単という特徴がある.この演算・処理回路はビット・ストリーム信号を直接的に加算または乗算する新規に考案した回路を基本とする.これらの加算および乗算回路とビット・ストリーム信号を積分するためのアップ・ダウンカウンタを用いれば広範な信号処理システムを実現できる.その例としてQPSK信号の復調回路を構成した.
著者
石郷岡 玄一郎 丸山 陽央 小島 楓 市村 智康 前田 義信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.427, pp.41-44, 2014-01-30

本稿では四肢動物の歩行パターン("歩く","走る"等)を制御する中枢パターン発生器(CPG)の電子回路モデルを提案した.四肢動物の場合,"走る"には,トロット,ペース,キャンター,バウンド(ギャロップ)の4つがあり,今回は,3つの"走る"と"歩く"を1つのパラメータを用いて切り替えが可能となるhard-wiredなCPGネットワークを提案した.
著者
半田 正樹 長井 隆行 榑松 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.717, pp.1-6, 2001-03-22
参考文献数
7

音声認識システムでは、周囲に雑音が存在すると認識率が大幅に低下してしまう.複数の人が音声認識システムを利用するような環境では、入力音声に周辺の人の音声が重畳してしまい誤認識をしてしまう.この様な環境でも音声認識システムを効率的に使うためには、入力音声から周辺の人の音声を分離する必要があり、混合音声の分離方法を確立することが求められる.そこで本稿では、周波数振り分けによるマルチチャンネルの混合音声の分離法を提案する.これは、Caoらが提案する固有分解法の周波数領域での解釈から導かれる.本手法は、入力音声をFFTにより周波数領域に変換し、各周波数成分が元々どのチャンネルの成分だったのかを判断して、周波数の振り分けを行うことにより音声分離を行う.独立成分分析(ICA)との性能比較、計算機シミュレーションにおける実験結果、および実環境での実験を通して、本提案手法の有効性を明らかにする.
著者
日比 亮太 高橋 規一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.377, pp.1-6, 2012-01-12

Nonnegative Matrix Factorization(NMF)とは与えられた大規模非負行列を二つの小規模非負行列の積で近似することである.NMFの効率的計算法としてLeeとSeungによって提案された乗法型更新アルゴリズムが広く利用されているが,このアルゴリズムには大域的収束性が保証されていないという問題がある.そこで著者らは最近,行列間距離にユークリッド距離を用いる場合のNMFについて考察し,大域的収束性が保証された修正乗法型更新アルゴリズムを提案した.本報告では,行列間距離にダイバージェンスを用いる場合の修正乗法型更新アルゴリズムを提案し,その大域的収束性を理論的に証明する.また,終了条件を加えたアルゴリズムを提案し,それが有限回の反復で終了することを示す.
著者
井上 高宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.389, pp.55-60, 2011-01-18

能動フィルタは,回路の小型化・軽量化の要請が高まった1960年代に,容積のかさむコイル(インダクタ)を用いずに増幅器とRC回路のみで回路を構成する能動RCフィルタの形で,その構成法が盛んに研究された.1980年代になると,フィルタのオンチップ化の要請から,能動フィルタを増幅器とキャパシタのみ,あるいはトランジスタ素子とキャパシタのみで実現する方法が探求され,様々なフィルタ構成原理が花開いた.本稿では,能動フィルタの発展の歴史の中で誕生し展開していった種々の独創的な能動フィルタ構成原理を展望する.
著者
松林 昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.555, pp.19-24, 2005-01-12

グラフを格子に最小の辺負荷で埋め込む問題は, メッセージ交換並列計算機に並列アルゴリズムを効率的に実装する問題等に応用がある.小文では, 効率的に再帰分割可能であるグラフは同じ点数の格子に小さい辺負荷で埋め込めることを示す.特にN点平面グラフがN点格子に辺負荷O(Δ^2logN)で埋め込めること, さらに, グラフが木である場合には辺負荷O(Δ)で埋め込めることを示す.木に対する辺負荷は定数係数の範囲内で最小であり, 平面グラフに対する辺負荷は知られている下界に対してO(min{Δ^2√<logN>, Δlog N})の係数の範囲内で最適である.
著者
加藤 卓 佐々木 伸一 中島 和紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.389, pp.29-34, 2011-01-18
被引用文献数
3

近年,LSI間を結ぶ伝送線路の高密度化が進み,隣接する信号線に発生するクロストークが問題となっている.本研究室では,送信側のLSIにスルーレート(伝送する信号の傾き)をクロックの周波数に応じて自動制御するシステムを組み込み,信号の傾きを緩やかにすることで遠端クロストークを低減する手法について検討している.本報告では,スルーレートを可変する出力回路(FG-MOSインバータ,ゲート共有型FG-MOSインバータ,クロックドインバータ)を提案し,動作速度・消費電力・回路面積・信頼性性能の面から評価を行い,ゲート共有型FG-MOSインパータが最も有効な回路であることを明らかにした.
著者
浅井 愛 村山 尚紀 谷 賢太朗 前田 義信 新川 拓也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.377, pp.37-42, 2012-01-12

視覚障害者のQOLを向上させるための支援技術の開発が望まれている.我々は視覚障害者と晴眼者が対等に遊戯できるテーブルゲームに着目し,視覚を必要とせず音声のみでプレイできるゲーム開発を行ってきた.本稿では,居合い切りを題材とした音声出力ゲーム「The 10-1(ザトウイチ)」を用いて,視覚障害者1名と晴眼者12名を3〜4名ずつのグループに分けてプレイしてもらい,Csikszentmihalyiによって提案されたFlow State Scaleを用いてゲームへの没入感を評価した.その結果,自己目的的体験に関しては全てのプレイヤが"あてはまる"を選んだ,因子分析からは6つの因子が抽出された.そのうちの主な2つの因子は"活動への注意集中"と"統制感覚"であり,視覚障害者の因子得点は晴眼者のそれに比べて大きな値を示した.よって,視覚障害者の方が音声出力ゲームを楽しんでいた可能性が示唆された.
著者
木村 克治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム
巻号頁・発行日
vol.97, no.255, pp.1-6, 1997-09-18
被引用文献数
2

リニアゲインセルの実現方法とそれを用いて完全なバイポーラ4象限アナログマルチプライヤを実現する方法を明らかにした。これまでに知られている交叉接続バイポーラ差動対を用いる方法以外にも、交叉接続バイポーラトリプルテールセルを用いるやり方とマルチプライヤ・コア回路としてバイポーラクァドリテールセルを用いた完全な4象限アナログマルチプライヤの実現方法を再提案した。また、こうして実現された完全な4象限アナログマルチプライヤの伝達特性の実測値を示して線形動作していることを示した。
著者
青木 直史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.202, pp.21-26, 2000-07-12

本研究では, MELP(Mixed Excitation LinearPrediction)ボコーダを音声合成処理に用いた日本語の規則音声合成システムを実現した.本論文では, 実際の音声信号に見られるランダムネスの解析に基づいて開発した合成音声の自然性改善の方法について述べる.実現した音声合成システムでは, 従来のLPC(Linear Predictive Coding)ボコーダでは劣化しがちな有声子音の自然性を効果的に改善することができたことから, 提案手法を適用する事で, より品質の優れた規則音声合成システムを構築できる可能性が示唆された.
著者
辻野 孝輔 鴫谷 篤人 小林 亙 泉 知論 尾上 孝雄 中村 行宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.333, pp.55-60, 2003-09-22

近年、2チャンネル・ステレオを用いた三次元音響効果システムが研究、開発されている。こうしたシステムにおいては、頭部伝達関数(HRTF: Head Related Transfer Function)を用いて音源の立体感を表現することが一般的であるが、従来の手法には、演算量が大きくリアルタイム実装に適さないという問題点があった。これに対し、頭部伝達関数の特徴が周波数帯域によって異なることを利用した、組み込み実装に適した低演算量のアルゴリズムが提案されている。我々は、このアルゴリズムを利用した音像定位処理の高精度実装を行い、また、実装したシステム上で移動音を自然に表現するための音像位置の補間手法の検討および評価を行ったので、これを報告する。
著者
井上 学 エスマイルザデ リアズ 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.716, pp.105-110, 2004-03-08

近年,無線通信システムにおいて,複数アンテナを送受信機に用いて,同一時刻,同一周波数で信号伝送を行なう多入力多出力(MIMO: Multi-Input Multi-Output)方式,特に,各送信アンテナから独立な信号系列を送信するMIMO-Multiplexing方式について,同一チャネル干渉の影響低減,周波数利用効率の改善を目指す研究が盛んに行なわれている.本稿では,MIMO-Multiplexing方式において,誤り検出符号の一種である巡目冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check)を用いた信号分離方式と再送方式について検討を行なった.前者においては,最も良い受信特性を示す信号分離方式である最尤検波法(MLD:Maximum Likelihood Decision)を適用して送信信号を検波した後に,さらにバッファにためておいた受信信号からMLDにより検波された信号を差し引くことで,新たに送信信号を復元する方式を提案した.また,再送時における信号の送信方法として,誤ったパケットのみを効率良く再送する方法を検討しており,前回送信時に誤ったパケットを誤りが生じなかった送信アンテナから再送する選択送信ダイバーシチ法(STD: Selection Transmit Diversity),そして,誤ったパケットに対して時空間ブロック符号化(STBC:Space-Time Block Coding)を適用して再送する方式を提案した.計算機シミュレーションによる特性評価より,各々の場合において提案方式の有効性が確認された.