著者
白木 善尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.55, pp.1-6, 1999-05-17
被引用文献数
2

我々は音声信号のスペクトルに関する話者情報の取り扱い方を調べた。その結果、話者情報に関する空間の構造(話者構造)に関して以下を主張する : (1)話者情報と音韻情報を扱うためには、その空間に局所的な「計量の伸縮機構」が必要である。(2)計量を伸縮することが可能な枠組みは、接続の量子化を考察可能な空間である。このような空間の候補にはディラック作用素が作用する空間がある。従って、この空間が話者情報にとって適切な空間のひとつと考えられる。(3)ディラック作用素の二乗はラプラシアンである。従って、話者情報はラプラシアンで記述できるものと考えられる。(4)以上により、話者構造は統計構造(情報幾何 : 双対接続に沿って計量固定)とは異なる。

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