著者
Ryabko Boris 鈴木 譲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.241, pp.13-18, 2000-07-21

KiefferらのMPM(multilevel pattern matching)とLZ(Lempel-ZivLZ)77の漸近的な性能の比較を試みた。定常エルゴード情報源を仮定すると、MPMは冗長度も小さいし、実データに対しての実験でも、CTWやLZと比較してかなり効率がよいことが示されている。本研究では、情報源の仮定を一切排除し、実際にどれだけ多くの系列に対してよく圧縮できているかを評価してみた。
著者
得丸 公明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.137, pp.67-72, 2010-07-15
被引用文献数
2

地球環境問題がなぜ起きたのか探究した筆者は,人類,文明,言語の起源を訪ねて,最古の現生人類遺跡として知られる南アフリカ・クラシーズ河口洞窟を訪問した.あまりに快適な居住環境は,そこが人類誕生の地であることを思わせた.東アフリカの地下トンネル中で生活するハダカデバネズミの音声通信とヒトの話し言葉を比較し,符号語の数が3〜4桁も異なることを考究し,この違いはヒト言語のデジタル性にあると思った.情報理論や分子生物学の研究成果を参照した結果,ヒト話し言葉の背後には誰もまだ概念化できていないデジタル原理があり,それがオートマトンとして言語システムを駆動していると思った.
著者
鈴野 聡志 増田 夏樹 大矢 雅則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.187, pp.49-54, 1999-07-16

量子コンピュータとは, 量子力学を動作原理とするコンピュータのことである. 現在のコンピュータに比べ, 量子状態の干渉性を用いて計算を高速にでき, 発熱を少なくできるなどの特徴を持ち, 次世代のコンピュータとして期待されている. ナップサック問題とはNP完全に属する問題で, 現在のコンピュータでは効率よく解くアルゴリズムは見つかっていない. 本論文では, 量子コンピュータが高速に計算できる証明とし, ナップサック問題の量子アルゴリズムを述べ, quピットを表現する重ね合わせ状態ができれば, ナップサック問題が多項式時間で解けることを示す.
著者
片岡 篤嗣 上條 賢一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.96, no.586, pp.139-144, 1997-03-18
参考文献数
10

一般に、通信経路における物理的故障による暗号文の破損、もしくは第三者による暗号文の改ざんによって暗号文が正常に復号出来なくなる可能性が指摘されている。本論文では、ISEC96-47で既に提案したフラクタル暗号に関するアルゴリズムを改良したものである。その中の最大の改良点は、文字変換表として差分値が重複しない新たな表を考案し、また算出されたフラクタル次元の有効数字の下位桁を使用することにより、暗号文の類似性を大幅に減少させた点にある。また、暗号文に自己変換を行うことにより、不当な攻撃に対する強度を高める方法を試みた。
著者
浅野 真誠 大矢 雅則 田中 芳治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.357, pp.111-116, 2009-12-31

近年,KossakowskiとOhyaによって,非最大エンタングルド状態を用いた量子テレポーテーション・スキームが提案された.本研究では,そのスキームを実現する物理モデルを,量子光学に基づいて提案する.我々のモデルでは,アリスがシュレディンガーの猫状態をボブに送信する.アリスとボブの間に用意されるエンタングルド状態は,光子数状態をビームスプリッターに入射することで生成する.入力する猫状態とエンタングルド状態における平均光子数の比が等しいとき,フィデリティは高い値を示す.
著者
長尾 敦 和田山 正 若杉 耕一郎 笠原 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.95, no.79, pp.49-54, 1995-05-26
参考文献数
6
被引用文献数
8

本稿では,近年,磁気記録符号の分野で重要性が高まりつつあるEPR4(Extended Partial Responce 4)チャネルに対して有効な符号化法を提案する.従来より,記録密度が低い場合の磁気記録系モデルである1-Dチャネルに対して,さまざまな記録符号が提案されているが,より高密度な記録系のモデルであるEPR4チャネルに対する検討は少ない.そこで,本稿では,基本的にはHoleとYtrehusらが提案している1-Dチャネルに対する符号を基礎として,EPR4チャネルに適した符号を探索した.またHoleとYtrehusらはプリコーダを用いる場合のみを考察しているが,ここでは新たにプリコーダのない場合も検討した.その結果として,特に符号化率の低い範囲で優れた符号が見出された.
著者
大東 俊博 白石 善明 森井 昌克
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.729, pp.43-48, 2005-03-10

無線LAN用の暗号化プロトコルであるWEPは2001年にFMS攻撃によって破られた.FMS攻撃に対して耐性を持たせるために, FMS攻撃で用いられるweak IVを取り除く実装が現在のWEPではなされている.既に我々は, 現在使われているバージョンのWEPに対して既知IV攻撃を提案し, ほぼ全てのIVがweak IVになることを指摘している.提案した既知IV攻撃は64ビットのセッションキーを用いるWEPに対しては現実的な解読の脅威を増大させ, 128ビットのセッションキーを用いるWEPに対しては計算量を実行可能な値まで削減している.本稿では, 我々は全てのweak IVの中で特に偏差の大きなIVを選別する方法を与えることで更に効果的な鍵復元攻撃を実現する.提案手法は128ビットのセッションキーを用いるWEPに対して現実的な時間での解読を可能にする.したがって, FMS攻撃のweak IVを取り除いたWEP実装はもはや安全とはいえない.
著者
西田 祐輔 今井 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.177, pp.19-24, 2001-07-06

1バイト文字から成るテキスト圧縮の研究に比べて、日本語の特徴をいかした日本語テキストの圧縮アルゴリズムはあまりない。わずかに、圧縮前の前処理の方法などが提案されている程度である。日本語は英語などと異なる体系を持っているため、より効率的に圧縮できる可能性がある。本研究では、このような特徴に着目した新たな方法を提案する。この方法は従来からある圧縮アルゴリズムPPM(Prediction by Partial Match)をベースにしている。PPMは過去の文章から次に来る文字を予測することで、圧縮率を高めるアルゴリズムであるが、ここで紹介するのはそれを日本語主体のテキストに特化させたものである。
著者
渡辺 大
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.314, pp.17-22, 2009-11-24
参考文献数
23

暗号学的ハッシュ関数は電子署名やメッセージ認証子をはじめとして多くの応用を持つ重要な暗号プリミティブである。しかし、近年になってハッシュ関数に対する攻撃手法が大きな進展を見せ、既存のハッシュ関数の多くが安全ではないことがわかってきた。そこで、米国標準技術研究所(NIST)は最新の設計および安全性評価技術を盛り込んだ新しいハッシュ関数を標準に定めるべく、ハッシュ関数アルゴリズムを広く一般に公募して選考を開始した1(SHA-3コンペティション)。本稿では、これまでのハッシュ関数の技術を概観すると共に、SHA-3コンペティションの途中経過を簡単に紹介する。
著者
増田 夏樹 黒岩 達雄 大矢 雅則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.55, pp.47-52, 1999-05-17
参考文献数
8

タンパク質の相同性解析において塩基やアミノ酸配列の整列化がまず最初に行われ, この操作はアライメントと呼ばれている. このアライメントを複数の配列に対して行うのがマルチプルアライメントであり, 配列の本数と塩基またはアミノ酸が増えることで指数関数的に計算量が増し, 非常に計算時間がかかってしまう. 本論文では, この問題を量子並列計算ができる量子コンピュータを用いて解くための量子アルゴリズムを考察する.
著者
カシヤプ クムド 和田 忠浩 片山 正昭 山里 敬也 小川 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.95, no.590, pp.95-100, 1996-03-18
参考文献数
4
被引用文献数
2

本論文は, 送信機の非線形増幅特性が帯域制限スペクトル拡散CDMAシステムの特性に与える影響について述べている. 非線形増幅特性としては, バンドパスハードリミタ(BPHL)を考える. また変調方式として, 帯域制限による包絡線変動が比較的小さいπ/4-shift QPSKとπ/2-shift BPSKを採用し, 多元接続時におけるビット誤り率特性を求め, 非線形増幅の下における両変調方式の有効性を示した. また帯域制限された信号を非線形増幅することによるスペクトルの広がりについても, 帯域外幅射電力で評価し特にπ/2-shift BPSKが良い特性を示すことを明らかにした.
著者
末広 直樹 畔柳 功芳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.380, pp.79-83, 1993-12-15

シャノンは,白色ガウス雑音の加わる帯域制限された通信路の通信路容量がC(S)=Wlog(1+S, N)であると提唱したが,本論文では,この通信容量を超えて情報を伝送する方法を提案する.この方法は,受信機内において,特定の通過させていた波形を保存し,その波形以上の雑音のスペクトラムをサンプル値の再配置によって拡散することにより,通過させたい波形を雑音から分離する,波形通過フィルタを用いるものである.この方法は,通信工学,計測工学など多くの分野に応用できる.
著者
笹野 博 神谷 智仁 高田 哲郎 丸山 直久 渋谷 崇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.241, pp.19-22, 2000-07-21
被引用文献数
2

符号化率1/3の非組織畳込み符号について拘束長が13から18の最良符号を約40台の計算機を用いた探索により求めた。符号化率1/2, 拘束長26の符号についても同様の探索を行い、部分探索における最良符号を求めた。
著者
鈴木 陽一 橋本 明記 小島 政明 田中 祥次 木村 武史 斉藤 知弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.212, pp.19-24, 2009-09-22

今後の放送の大容量化や通信との親和性を考慮した方式として,高度衛星デジタル放送伝送方式がARIB STD-B44として国内標準規格となっている.本方式では,誤り訂正符号としてLDPC符号を採用するとともに,ロールオフ率0.1の採用により現行BSデジタル放送方式と同じサービス時間率を確保しつつ,伝送容量が約30%増加した.本方式には,「今後の周辺技術の進展により利用可能となる方式」として,さらなる大容量伝送が可能な振幅位相変調方式も採用されている.本方式ではπ/2シフトBPSK,QPSK,8PSKに加え,16APSK,32APSKの5種類の変調方式が選択可能である.本方式で用いるLDPC符号の検査行列は符号長44880ビットのLDGMタイプであり,11種類の符号化率が利用可能である.本報告では,まず初めに,高度衛星デジタル放送伝送方式に適用する誤り訂正符号の要求条件を述べる.次に,高度衛星デジタル放送伝送方式の構成について述べ,LDPC符号を設計する上で必要な伝送フレーム構成を示す.続いて,高度衛星デジタル放送伝送方式用LDPC符号に用いる検査行列の設計指針として,サイクル4,6の除去方法について述べ,11種類の符号化率に対する検査行列パラメータを明らかにする.また,計算機シミュレーションによるBPSK,QPSK,8PSK変調を用いた場合の白色雑音下での伝送特性結果を示す.次に,16APSK,32APSKについて,LDPC符号を用いた場合に白色雑音一定の元で最小BERを満たす最適半径比の設計指針を示し,最適半径比を16APSK,32APSKに適用した場合の伝送特性結果を示す.
著者
白木 善尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.55, pp.1-6, 1999-05-17
被引用文献数
2

我々は音声信号のスペクトルに関する話者情報の取り扱い方を調べた。その結果、話者情報に関する空間の構造(話者構造)に関して以下を主張する : (1)話者情報と音韻情報を扱うためには、その空間に局所的な「計量の伸縮機構」が必要である。(2)計量を伸縮することが可能な枠組みは、接続の量子化を考察可能な空間である。このような空間の候補にはディラック作用素が作用する空間がある。従って、この空間が話者情報にとって適切な空間のひとつと考えられる。(3)ディラック作用素の二乗はラプラシアンである。従って、話者情報はラプラシアンで記述できるものと考えられる。(4)以上により、話者構造は統計構造(情報幾何 : 双対接続に沿って計量固定)とは異なる。
著者
徐 景 池庄司 雅臣 圓川 隆夫 中川 正雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.726, pp.33-38, 2002-03-12

駅などでPHS基地局の無指向性アンテナから移動体で受信電界強度を測定した位置検出システムでは異なるプラットホーム上の基地局からの信号が該当プラットホームの基地局からの信号より高い場合はプラットホームを間違えてしまい、同じプラットホーム上の電波よりも異なるプラットホーム間からの電波がもっと強い場合が多いので低い精度を表した。それで、本研究では異なるプラットホーム上の基地局からの干渉を抑制するために指向性アンテナを利用した方式を提案する。その方式では電波吸収剤を用いて基地局アンテナに指向性を持たせることで不要な干渉を抑えることができるものである。そして、駅での高精度な位置測定が可能になり、利用者の不要な音声、データ通信ができ、移動制約者に正確なホームを識別させ、目的地までの経路案内ができる。この提案方式の有効性を確認するため、実際のJR高崎駅の構築された実験システムを想定し、計算機シミュレーションを行ない、提案方式が不要な干渉を抑え、さらに、位置検出精度も高いことが示されている。
著者
斎藤 秀俊 河野 隆二 今井 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.93, no.234, pp.33-39, 1993-09-17

畳込み符号器を用いた多次元符号化変調の中で,カタストロフィックな符号器を選択した時に,自由ユークリッド距離d_free>が大きくなるものが存在することを示す.さらに,時変符号器を用いた多次元符号化変調の中で,補助情報を用いる方式を示す.この方式では,符号化部分のd_free>が時不変の符号器を用いたものより大きくなる特徴がある.この結果,補助情報の伝送を組合せた多次元符号化変調では,低SNで誤り率特性が良くなる.それ故に,符号器の持つカタストロフィック性を除去する等化器及び,記憶のある通信システムと組み合わせることで,有効な多次元符号化変調方式が実現できる.
著者
伊藤 大志 坂口 文則 梅田 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.96, no.494, pp.13-18, 1997-01-24

確率過程の識別における検定の誤り確率はダイバージェンスと深い関係があり, 大偏差原理の関係が知られている. 本報告では, 自己修正点過程に忘却性を持たせたものを確率点過程のモデルとし, マルコフ連鎖近似の極限を用いて点過程のダイバージェンス・レートを導出する. 次に, 忘却のある自己修正点過程を判別するために仮説検定のシミュレーションを行い, 求めたダイバージェンス・レートと検定の誤り確率との関係が大偏差原理に沿うものであることを調べる. また, 忘却の度合を変化させることにより, 大偏差原理の関係式からのずれがどのようなふるまいをみせるかを調べる.
著者
植松 友彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.384, pp.15-24, 2006-11-21

シャノン理論とは、情報理論における各種の符号化問題に対して、符号化の限界について研究する分野である。シャノン理論の主要な研究分野は、情報源符号化、通信路符号化、乱数生成、予測、検定などであり、時代と共に広がっている。小文では、通信路符号化問題を例に挙げ、シャノン理論の研究対象となった問題の見所について解説し、他の分野と関係を持ちながらシャノン理論がどのように発展しきたかについて概説する。
著者
原田 邦彦 山本 博資
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.185, pp.31-36, 2006-07-21
被引用文献数
2

線形ネットワーク符号化において,有限体IF_q上のメッセージX^h=(X_1,X_2,...,X_h),(X_i ∈IF_q)が伝送されるとき,各辺にはh個のX_iの線形結合が伝送される.本稿では必ずしも安全とは限らない線形ネットワーク符号を用いて秘密情報S^r(r&le;h)を伝送するとき,これに乱数情報R^<h-r>を付加した入力メッセージX^h=(S^r,R^<h-r>)に線形変換を行うことで,任意のl本の辺の盗聴に対して,h-rをしきい値とする強いランプ型秘密保護特性を実現する手法を提案する.すなわち,l&le;h-rならば,S^rは完全に安全であり,h-r<l<hならば,の秘密情報S^rのうち,任意のh-l個のシンボルが完全に安全である.さらに,実現のために十分な有限体サイズqの評価を行う.