著者
雨宮 好文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学
巻号頁・発行日
vol.100, no.49, pp.31-36, 2000-05-10

疫学論文と理工学など実験科学の論文とは性格が異なる.疫学論文は原因らしいものを漏らしてはならないとの安全サイドの見地から書かれ, 前提とする仮定の妥当性, 推論の論理性にかんして疑問点を含む可能性もある.われわれ電気関係者は, この部分の吟味を行い, 疑問点が解消しない場合には, これを周知させるなどの対応策をとらなければならない.1999年6月カナダ・トロント大チームによる報告に基づいた新聞記事(ワシントン6月15日共同)は, 《電線などから受ける磁場の強さが平均0.7ミリガウス以上の子供は, 同0.3ミリガウス以下の子供に比べ, 白血病になる危険が約4倍高い》とあり, わが国のジャーナリストにも取り上げられた.本報では, この論文の内容の概説と疑問点を述べる.

言及状況

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こんな論文どうですか? 送電線磁場と小児白血病にかんする疫学論文についての一考察(VII) : 1999年6月カナダ・トロント大チーム疫学論文への疑問(雨宮 好文),2000 http://id.CiNii.jp/NcD2L

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