著者
山澤 一誠 八木 康史 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.698-707, 1996-05-25
被引用文献数
200

ロボットをナビゲーションするには, ロボットの周囲の環境がどのような状況にあるかをセンサ情報から知る必要がある. 本論文では, 双曲面ミラーを用いた全方位視覚系(HyperOmni Vision)を提案し, その特徴と, HyperOmni Visionを用いた視覚誘導方法について述べる. 従来の全方位視覚系では, 光学系の特性が中心射影でなかったため独自の視覚情報の獲得方法が必要だった. しかし双曲面ミラーを用いた全方位視覚系は, 全方位の視野をもち, かつ中心射影の光学的特性ももつため, 一般のカメラで直接とった画像などに変換できる. そのため処理に応じた画像に変換でき, 独自の手法だけでなく従来の画像処理技術も利用できる利点がある. ここではHyperOmni Visionの構成, 特徴と光学系の特性, またHyperOmni Visionを用いた移動ロボットシステムとそのロボットのテンプレートマッチングによる移動量推定, 障害物検出について報告する.

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