著者
後藤 真孝 村岡 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.901-911, 1994-05-25
被引用文献数
22

本論文では,複数の打楽器のみで演奏された音楽から各打楽器音の発音時刻と強度を認識する音源分離システムについて述べる.音源分離とは,複数の音源の音が混在している音響信号からそれぞれの音を分離して認識する技術であり,曲の音響信号からその楽譜を作り出す自動採譜において,中心となる重要な処理である.従来,楽音を対象にした音源分離システムは研究されてきたが,それらの手法は打楽器音に対して適用することができない.そこで本論文では,打楽器音の音源分離を実現する認識手法を提案する.本手法では,事前に登録してある打楽器音のテンプレートパターンと入力パターンとの距離を,改良したテンプレートマッチングにより求めてしきい値処理する.我々は,音量補正法,音源分離を実現する距離尺度,選択的注意の機構の三つの点でテンプレートマッチングを改良した.これにより,複数の音が混在したり音量が変化した場合にも各打楽器音を認識できる.本システムをワークステーション上に実装し,打楽器音の音源として電子楽器を用いて実験した結果,8Beatのドラムパターンの演奏音を音源分離することができた.

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[algorithm][音源分離][sound][music] 8年前の後藤先生がやってるww

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8年前の後藤先生がやってるww / “CiNii 論文 -  打楽器音を対象にした音源分離システム” http://t.co/QgXJmk0a

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