- 著者
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川村 正樹
岡田 真人
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.100, no.466, pp.15-22, 2000-11-17
系列想起型連想記憶モデルにおける想起過程の厳密解を経路積分法で求めた.経路積分法は厳密解を与える理論であるが, これまでは定常状態しか議論されていない.我々は想起過程を議論するために, クロストークノイズの時間相関に注目し, 過渡状態を含む全ての場合に適応可能な厳密解を求めた.驚くべきことに, クロストークノイズをガウス近似した統計神経力学の結果とこの厳密解は一致する。そこで, クロストークノイズ分布のキュムラントの時間発展を調べた.その結果, パターンを想起することに失敗した場合においても, 3次と4次のキュムラントは0になっており, クロストークノイズが常にガウス分布に従っていることを確認した.また, 理論と計算機シミュレーションより得られる想起過程の結果は一致しており, 巨視的な不安定定常状態がセパラトリックスに完全に一致していることがわかった.