- 著者
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馬場 聡史
浅沼 健一
前田 忠彦
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.104, no.201, pp.85-90, 2004-07-14
- 被引用文献数
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タブレットコンピュータなど手に持って利用される端末を想定した場合,手部がアンテナ素子に与える影響は大きく人体に吸収される電力も大きい.そこで本報告では液晶ディスプレイの金属フレームに複数のアンテナ素子を設置するモデルにおいて,適応的に人体で吸収される電力を低減することを目的とした給電方法について検討を行なった.給電の構成は複数のアンテナ素子間を伝送線路で並列に接続する方法を用いた.解析手法はFDTD法を用い,相対放射電力を評価の指標として単独給電モデル,同時給電モデル,並列給電モデルの3つのモデルについて比較を行い,並列給電の有用性の検討を行なった.その結果,手部の保持位置が変化する場合でも並列給電を行なうことにより,人体の影響を受けにくいアンテナ素子に励振される電力が適応的に多く分配されることを確認した.また,最も人体の影響が表われる場合において約25%,平均では約20%の相対放射電力の向上を確認することができた.さらに,並列給電を行なった場合の指向性に関して検討を行なった.