著者
吉田 育弘 山本 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.312, pp.13-18, 2001-09-10

液晶ディスプレイの高階調化について検討した。ディスプレイは、一般にR:G:B=8:8:8bitsの階調性があれば一定の画質レベルが得られるとされているが、高画質を得るためにはより高い階調性が必要とのレポートもある。ここではR:G:B=10:10:10bitsの液晶ディスプレイを試作し、疑似輪郭の見えについて実験を行いつつ、実験結果を視覚特性の観点から考察した。R:G:B=8:8:8bitsのシステムでは、SN比の高いなめらかな面に明らかな疑似輪郭を感ずる。R:G:B=10:10:10bitsのシステムでは、同様の輝度傾斜を持つ面では疑似輪郭を感じなくなるが、よりなだらかな面では未だわずかな疑似輪郭が残る。これら疑似輪郭の見えには、視覚の空間周波数特性や差感度特性、さらに、順応効果などが関連していると思われる。今後高画質のディスプレイシステムを検討するには、少なくともこれらの視覚特性に関連する条件を定義する必要があると考えられる。

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こんな論文どうですか? 高階調液晶ディスプレイシステム,2001 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003269841 液晶ディスプレイの高階調化について

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