著者
井原 雅行 小林 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.663, pp.1-6, 2004-02-13

チャットなどのテキストベースのコミュニケーションでは,対面コミュニケーションの場合と比較して,円滑な意思疎通を行うことが難しい.本研究では,意思疎通の補強手段の一つとして,人間の価値観の類似に関するデータを抽出して共有することを目指している.人間が感じる価値観の類似や相違は,対話インタラクションにおける同意や不同意の繰り返しに起因すると考え,価値観の類似度を抽出するために,発言の冒頭部分に現われる同意,不同意の語句を活用する.一つの言語表現に対して人間が感じる同意や不同意の強度は一般的に異なる.この強度の違いを考慮した上で価値観の類似度を正しく抽出し,意思疎通の補強方法をデザインすることが望ましい.本報告では,アンケートにより収集した約百個の語句に関し,同意や不同意の強度,および日常的によく使う表現か否か,によって,被験者による評価のばらつきを分析した結果を報告する.

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