著者
村山 優子 岡本 栄司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FACE, 情報通信倫理
巻号頁・発行日
vol.97, no.84, pp.13-18, 1997-05-31

インターネットのような計算機網で,マルチメディア通信が実現される時,従来のデータ,ソフトウェア,サービスプロセスなどのネットワーク資源への不正なアクセスの脅威などに加え,画像や音声によるセキュリティの脅威が新たに存在するようになる.本予稿では,特に動画像の通信における新しい脅威のひとつとして識閾下伝意の問題を提起する.識閾下伝意については,心理学の分野では,長年その効果の是非が議論されていたが、10年程前から,様々な領域の研究や交流が進み,その効果が認められるようになった.現在,実験心理学の分野では,治療や教育目的のため,このような手法が使用されている.本予稿では,さらに,この識閾下伝意の問題が,本質的にコンピュータ・ウィルスの問題と同等であることを示し,画像情報におけるセキュリティの分野である情報隠蔽技術(steganography)や「隠れ通信路」(covert channel)の概念において,識閾下効果の問題が,どのような位置を占めるのかを明確にする.

言及状況

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[サブリミナル] サブリミナル効果とかまだ研究中の段階っぽいけど、インターネットでサブリミナル効果入れまくりの動画配信とか、こわいよ、CGM。

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