著者
黒木 祥光 太田 諦二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.78, no.11, pp.672-679, 1995-11-25
被引用文献数
8

21世紀をにらんだシステムとして考えられている超高精細画像は約4,000本もの走査線を有し,極めて高品質な画像となっている.本論文は超高精細画像の静止画符号化を行うものである.超高精細画像を,その高画質性を損なうことなく符号化するには,予測符号化が有効と思われる.そこで,予測方式としてHDTVの高能率符号化法として提案され,フレーム内符号化に用いられている外挿内挿予測[1]を採用する.外挿予測誤差は1次元ハフマン符号で符号化する.一方,内挿予測は外挿予測に比べ予測効率が高い[2].更に,本論文で使用する画像は画素間の相関が極めて高いため[9],量子化代表レベルが0になる確率が高くなる.従って,本論文では内挿予測符号化において,予測誤差を2値化した後,その2値情報をJPEGで採用されている算術符号の一種であるQM-Coder[4]で符号化する手法を提案する.2値情報を符号化する際,参照画素の条件付きエントロピーの均一性に着目し,情報量を増加させることなく状態数の低減を行った.画像符号化シミュレーションを行った結果,外挿内挿ともに1次元ハフマン符号で符号化した場合に比べ,本手法はビットレートが0.350〜0.458bits/pel低減され,1.653bits/pel以下でSN比50dB以上の高品質な画像を得ることができた.

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こんな論文どうですか? 超高精細画像の高画質符号化(黒木 祥光ほか),1995 http://t.co/Qj43piTOjT 21世紀をにらんだシステムとして考えられている超高精細画像は約4,000本もの…

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