著者
木村 主幸 葛西 扶美夫 有澤 準二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.97, no.124, pp.95-100, 1997-06-20
参考文献数
24

磁場の生体影響を検討する目的で、一定時間静磁場内で培養した細胞のヘルペスウィルスに対する感染性の変化について検討した。その結果、細胞を4時間磁場内で培養するとその後のウィルス感染に対して抵抗性を示す因子の出現を誘発する可能性が示唆された。具体的には、アフリカミドリザルの腎臓細胞由来である Vero-BV細胞を4時間450mTの静磁場内においた後、この細胞に単純ヘルペスウィルスを感染させると磁場暴露を受けた細胞がその後のウィルス感染に対してさほど強くはないが抵抗性を示すことが確認された。また、この抵抗性は磁場暴露を受けた細胞そのものよりもこの細胞を培養していた培養液中に存在することが判った。これらの知見は、磁場暴露が細胞に対して抗ウィルス性の液性因子産生を誘発する可能性を示したものと考えられる。

言及状況

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論文。 磁場とウイルスの関係。 抗ウイルス性の液性因子生産を誘発する可能性

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