著者
今度 史昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.272, pp.55-61, 2001-08-24

超高速宇宙飛行物体の軌道推定の一手法を提案し, 研究を行った。この手法は3つの段階よりなる。第1段階は目標がロケットなどのようにエンジンを活動させて推進している段階で, この段階については目標に質点モデルを用いて, 拡張型カルマンフィルタにより推定を行う。第2段階は目標が宇宙空間に突入してしまっており, 基本的に観測できない場合で, この段階においてはやはり目標には質点モデルを用い, 共分散誤差伝播解析によりその存在する範囲の確率分布を計算する。目標が大気中に再突入した後は6自由度剛体モデルを用い, モンテカルロシミュレーションを用いてその軌道と誤差範囲を推定する。これら3つの段階を組み合わせることにより目標の軌道推定とその軌道からの分散の定量的推定, また目標の落下範囲に関する詳細な情報を得ることができる。

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