著者
山口 留美子 渡辺 昭則 佐藤 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.137, pp.57-62, 1999-06-24

ポリ酢酸ビニル(PVAC)をケン化反応させることによって得られるポリビニルアルコール(PVA)において、そのケン化度と液晶配向特性の関係について実験、測定を行った。すなわち、PVAC膜または種々のケン化度のPVA膜を用いて流動配向、またはラビング処理によるホモジニアスセルおよびTNセルを作製し、配向状態の観察と方位角アンカリング力の測定を行った。ホモジニアスセルでは、方位角アンカリングがケン化度の増加とともに増加すること、PVACや低ケン化度PVAでは時間経過とともに配向が液晶の相転移に対して安定し、アンカリング力が増加することが確認された。TNセルでは、PVACや低ケン化度PVA配向膜では、液晶注入から時間とともにねじれ角が減少することが確認された。このため、ホモジニアス配列とTN配列では異なるアンカリング力が現れる結果となり、高ケン化度PVAにおいても、TNセルではホモジニアスセルと比較し,低いアンカリング力が得られた。以上の結果から、液晶の配列が配向界面に及ぼす影響を議論した。

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こんな論文どうですか? PVA配向膜におけるケン化度と方位角アンカリング力(山口留美子ほか),1999 http://id.CiNii.jp/N0u5L

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