著者
藤田 元夫
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.88-91, 1995-04-10
被引用文献数
1

本年1月17日に発生した"阪神大震災"は5000人を上回る死者を出す大惨事となったが、この大地震による激震地域が帯状の分布を示していたことが明らかになりつつある。現在のところ、このような震度分布を"活断層"のみによって説明しようとする論調が目立っているが、地震動や震災を"地盤"との関係から検討する視点が重要であることは、関東大震災を初めとする種々の震災で指摘されてきたところである。筆者は、阪神大震災の発生直後から、この震災と"地盤"との関係に着目し、この関係を検討するための資料として、明治以降の古地形図と最新の地形図を読図することにより、神戸市・芦屋市・西宮市一帯における埋立地の推移と、大正初頭の水田・市街地の分布、および地形区分を明らかにする図面(p.90〜91)を作成した。初版図は本年1月末に作成したが、本報で発表するものは2月初旬に作成した改訂版である。

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