- 著者
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馬杉 正男
菅野 伸
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.1997, no.1, 1997-08-13
伝送線路近傍に落雷が生じると線路端に数V以上の電圧が誘起され、重大な電磁障害を引き起こす可能性がある。誘導雷サージ間題については、空間に放射された過渡電磁界が対象モデルに分布源として作用すると仮定した解析例が従来より多数報告されてきた。しかしながら、雷サージに起因する電磁障害対策を進めていくためには、雷サージの特性を様々な点から統計的に定量化する必要があり、誘導現象そのものだけを対象とするのではなく、誘導要因となった元の放射電磁界もあわせて効率的に把握可能な技術の確立が望まれる。 本報告は、伝送線路端の誘導電圧から線路へ作用した過渡電磁界の逆推定法に関するものである。ここでは、ニューラルネットワークを用いたアルゴリズムの概要と評価例を述べ、提案手法により、誘導雷サージ発生時の線路近傍における放射電磁界の特性推定が効率的かつ精度よく実現できることを示す。