著者
馬杉 正男 菅野 伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, 1997-08-13

伝送線路近傍に落雷が生じると線路端に数V以上の電圧が誘起され、重大な電磁障害を引き起こす可能性がある。誘導雷サージ間題については、空間に放射された過渡電磁界が対象モデルに分布源として作用すると仮定した解析例が従来より多数報告されてきた。しかしながら、雷サージに起因する電磁障害対策を進めていくためには、雷サージの特性を様々な点から統計的に定量化する必要があり、誘導現象そのものだけを対象とするのではなく、誘導要因となった元の放射電磁界もあわせて効率的に把握可能な技術の確立が望まれる。 本報告は、伝送線路端の誘導電圧から線路へ作用した過渡電磁界の逆推定法に関するものである。ここでは、ニューラルネットワークを用いたアルゴリズムの概要と評価例を述べ、提案手法により、誘導雷サージ発生時の線路近傍における放射電磁界の特性推定が効率的かつ精度よく実現できることを示す。
著者
岡田 俊之 渡邊 曜子 中島 義和 佐藤 嘉伸 小山 毅 菅野 伸彦 米延 策雄 吉川 秀樹 越智 隆弘 田村 進一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.597, pp.13-18, 2004-01-16
参考文献数
5
被引用文献数
4

高齢化社会の進展に伴い,大腿骨骨折の症例は年々増加している.骨折の整復手術における医師の労力やX線被曝を低減することを目的として,我々は骨折整復支援ロボットの開発を行ってきた.このような支援システムでは,どのようにして正確な骨折の整復を行うかが重要な課題のひとつとなっている.そこで我々は,人体の形状の左右対称性に着目し,反対側のCT画像を用いたボリュームレジストレーションによる骨折整復計画を行い,その精度を検証した.骨折整復計画は近位,遠位骨片と反対側の鏡像との剛体レジストレーションを行い,それらの相対位置を求めることで行う.実験の結果,整復計画の推定誤差は偏り誤差が2.25mm,4.41度,ばらつき誤差が0.11mm,0.51度であった.
著者
菅野 伸 斉藤 良訓 富永 哲欣 小林 隆一 多田 康彦 山根 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.81, pp.29-33, 2005-05-19
参考文献数
6
被引用文献数
7

従来の蛍光灯器具は、グローランプ等方式による点灯方式であって、発生する電磁妨害波も小さかった。最近はインバータ方式蛍光灯が主流になりつつあり、ここでは、これらの方式による妨害波特性を評価した結果についてもインバータ方式では、定常状態の放射妨害波レベルが従来方式より30dB程度、また, 定常状態の伝導妨害波レベルも20dB程度、さらに、スイッチ操作により発生する過渡妨害波電流についても40dB程度大きいことが分かった。また、通常、複数台で同時に使用される機器であることから、動作台数の増加による妨害波レベルの変化について測定結果例を示す。
著者
菅野 伸彦
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.81-83, 2018-06-15 (Released:2018-09-15)
参考文献数
14
被引用文献数
1
著者
菅野 伸 平澤 徳仁 秋山 佳春
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.335, pp.13-17, 2011-12-09

現在、国際無線障害特別委員会(CISPR)において、照明器具の放射妨害波測定(30MHz〜300MHz)の代替として、CDNE (Coupling and Decoupling Network for Emission)を用いた伝導妨害波測定(CDNE法)を適用することが検討されている。世の中の省エネ要求に後押しされ急速に市場導入が進むLED照明ではあるが、一方で、電波受信障害発生の報告例もあり、その要因である放射妨害波を再現性良く評価することは、非常に重要であると考えられる。そこで本報告では、LED電球4機種を供試装置とし、CDNE法とCISPR16-1-4に準拠したアンテナや測定設備を用いた放射妨害波測定法との比較を行い、両者の相関係数が0.22〜0.60と小さいことを示している。また、相関性が弱い要因の一つとして、電源ポートのインピーダンスの違いに着目し、その安定化による相関性改善について検討した結果を示している。
著者
東浦 圭佑 Prasad Mukherjee Dipti 岡田 俊之 横田 太 堀 雅敏 高尾 正樹 菅野 伸彦 陳 延偉 富山 憲幸 佐藤 嘉伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.37, pp.51-56, 2012-05-10

本研究は,臓器形状の正常と疾患を統計形状解析による自動識別を目的としている.疾患になると形状が変形しやすい肝臓,大腿骨の学習データをを用いる.従来,正常と疾患を組み合わせた統計形状モデルによるSVM識別が行われている.本実験では,正常症例群から構築される正常統計形状モデルと疾患症例群から構築される疾患統計形状モデルを求め,正常統計形状モデルに直交する疾患統計形状の疾患部分空間を導き,未知データの変形成分を疾患部分空間に射影することにより,疾患に起因する変形成分を求める.疾患部分空間における変形成分のSVM識別により,識別精度の向上が確認できた.
著者
座古 勝 吉川 秀樹 菅野 伸彦 倉敷 哲生
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2004

材料設計の可能な繊維強化複合材料を用いた人工股関節を提案し, CT画像に基づき患者の骨の力学特性を計測して設計に反映する人工股関節設計手法を開発した.さらに, 損傷異方性を考慮したマルチスケール解析手法を開発した.実際に複合材料製ステムを製作し, 実験・解析によりその有効性を示した.本成果は, 従来品よりも高性能なテーラーメード複合材ステムの実現化に大きく貢献すると考える.