著者
荘島 宏二郎 大津 起夫
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.89-106, 2004-09-30
参考文献数
38
被引用文献数
1

1. 目的 項目反応理論(item response theory, IRT;Lord, 1980;Hambleton & Swaminathan, 1985;芝, 1991;池田, 1994)は, テストを運営する上で非常に強力な理論体系であり, 前川(2003)が報告しているように, 我が国でも医師国家試験(厚生労働省), 情報処理技術者試験(通商産業省), 日本留学試験(日本国際教育協会)などの実際の大規模テストでも実用化が達成されている. IRTモデルの1つに連続反応モデル(continuous response model, CRM;Samejima, 1973, 1974)がある. CRMは連続得点のためのIRTモデルとして応用上重要なモデルである(Shojima, 2003). CRMの項目母数の推定法はWang & Zeng(2000), あるいはShojima(2004)で提案された. また, Shojima(2003)がCRMの共通項目計画(common item design;e. g., Haebara, 1980;Stocking & Lord, 1983)と共通被験者計画(common examinees design;e. g., 野口, 1986;Ogasawara, 2001)におけるテスト等化法を論じている. Shojima(2003)の共通被験者計画における等化法は, 野口(1986), Ogasawara(2001)に準ずるものである.

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