著者
池庄司 敏明
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.95-101, 1985
被引用文献数
2 15

音トラップの効率を高めるためには雄蚊の交尾行動を理解する必要がある。本報は飼育雄蚊5種(Cx. p. molestus, Cx. p. pallens, Ae. aegypti, Ae. albopictus, An. stephensi)と採集雄蚊3種(Cx. tarsalis, Cx. tritaeniolynchus, Ae. melanimon)について, 日齢と雌蚊の羽音への走音性を調べた。採集雄蚊の日齢は中胸furcumの肥厚層を数えて決定した。雄蚊の走音性は, Cx. p. molestusで2日齢(羽化後48∿72時間), 他6種では3,4日齢が最も高く, 以後は漸減した。飼育雄蚊の走音性は, 日齢, 交尾歴が増すに従って減少した。また, 走音性の高いAe. aegyptiは授精能力が高かったが, Cx. p. molestusは走音性の高低にかかわらず授精能力は高かった。

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