著者
陳 明石 清水 忠男 佐藤 公信 一海 有里
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.13-18, 1999-07-31

調査対象となった岐阜県高山市の商店街路は, 私有地と公有地とを取り込み, 同じ舗装を施し, 一体感や広がり感を作り出している屋根付きの歩行者空間である。ここには, 平日, 週末を問わず, 店舗の営業時間に呼応して, 様々な仮設的要素が路上に置かれているのが観察された。それら仮設的要素の置かれ方は商店街の協定に基づいているため, 広い通行空間がほぼ確保され, 歩行者は歩きながら商品を楽しみ, 店内の様子をうかがうことが可能である。この点はアンケート調査においても肯定的に受けとめられていた。この空間は, 行政と商店側が双方の所有地を共同で計画, より幅広い歩行者空間としてデザインし作り上げた公私融合型歩行者空間ということができる。このようななりたちの歩行者空間は, 立場の異る様々な人々の多様な活動を支援し, コミュニケーションを促進する場となり, 商店街を活性化させる一つの有効なあり方を示している。

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こんな論文どうですか? 高山市商業地域の屋根付き歩行者空間における仮設的要素の使われ方と人々の認識(陳 明石ほか),1999 http://id.CiNii.jp/QDFNL

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