著者
多田 啓太朗 野田 勝二 佐藤 公信 寺内 文雄
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.66, 2014 (Released:2014-07-04)

本研究は、高次脳機能障害者の社会復帰を目指した包括的リハビリとして有効とされている園芸活動の検証を行った。 調査対象地は、園芸活動が実施されている、高次脳機能障害者支援センターAとした。分析対象は、利用者が園芸活動後に記述した感想とし、5年間、計129回分をパソコンを用いてテキストデータ化した。分析には、フリーのテキストマイニングソフトであるKH coderを用いた。分析方法は、感想の全体像を探るため、頻出語句の抽出と階層クラスター分析を行った。さらに、頻出回数の多い語句について、共起ネットワークを用いて詳細な分析を行った。 結果、多くの利用者は、園芸活動に対して肯定的な感想を持つことが明らかとなった。「美味しい」という語句は、収穫や調理といった生活技能の訓練と共起することが明らかとなった。このことから、園芸活動では、収穫したものを美味しく食べることで、生活技能を習得する訓練を利用者が肯定的に捉えてることが明らかとなった。 以上より、高次脳機能障害者支援センターにおいて、園芸活動は、社会性の向上や生活技能の習得を図る包括的リハビリとしての有効性が示唆された。
著者
笠間 貴弘 安田 真悟 佐藤 公信 神薗 雅紀 小島 恵美 山口 孝夫 奈良 和春
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT) (ISSN:21888671)
巻号頁・発行日
vol.2019-SPT-32, no.26, pp.1-6, 2019-02-28

テクニカルスキルの習熟のみでは防ぐことができないヒューマンエラーが生死に直結する航空 ・ 宇宙などの業界では,ヒューマンエラーの軽減を目的としたノンテクニカルスキルの訓練 ・ 評価の取り組みが大きな効果をあげている.一方,サイバーセキュリティの分野においては,未だヒューマンエラーによりインシデントが拡大する事案が散在しており,ノンテクニカルスキルに対する訓練 ・ 評価も十分ではない.そこで本稿では,航空 ・ 宇宙分野などで蓄積されたノウハウをベースに,セキュリティインシデント対応に適した新たなノンテクニカルスキルマップを作成する.また,提案したノンテクニカルスキルマップをサイバー演習等に応用させ,ノンテクニカルスキルの評価を実現する方法について検討する.
著者
佐藤 公信 竹田 史章
雑誌
研究報告 音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2011-MUS-89, no.19, pp.1-4, 2011-02-04

本研究は新たな声紋認証手法の開発を目的とする.提案システムは特徴量抽出に Fast Fourier Transform を用い,識別器に未知のパターンに対して排除能力が優れた Radial Basis Function Networks(RBFN) を用いる.提案手法は RBFN の出力細胞数を 1 としているために,特定個人の認識と未知のパターンの排除に優れると予測される.実験により認証対象者となる被験者の未学習データを評価し,提案手法の認証率および排除率を確認する.
著者
陳 明石 清水 忠男 佐藤 公信 一海 有里
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.7-12, 1999-07-31

商店街の「公有私用型」歩行者空間の例として, 千葉県千葉市の商店街を対象に調査を行った。対象地域の歩行者空間には, 日中, 様々な仮設的要素が路上に観察された。店舗からはみ出している商品や広告物に関しては, 商店側は歩行者の通行阻害になるのを認識しつつ意図的に路上に置く傾向がある。歩行者はそれら仮設的要素を「街の活気が感じられる」「歩きながら店の様子を知ることができる」「気軽に商品を見られる」と肯定的に評価する一方, 十分に歩行者の目を楽しませる魅力がないことについて否定的に評価している。また, 放置自転車については, 歩行者・商店側共に否定的な評価であり, 路上に設置された店舗側からの日除けの支持物についても, 歩行者側は否定的である。これらのことから, 商業地域の歩行者空間に見られる仮設的要素に関する人々の評価は, その種類や置かれ方及び評価する人の立場によって異なり, 相反することもあるといえる。従って, 商店街に活性化を促したり, 人々の利便性や楽しみを生み出すためには, 路上の仮設的要素を一律的に規制するのではなく, 多様な要求を念頭においた制御の仕方が求められる。
著者
荒木 琢也 柘植 喜治 佐藤 公信 清水 忠男
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.45, pp.314-315, 1998-10-30

The purpose of this study is to planning at water park where to touch water more simply , more delightful for making the opportunity with the people think about water once more. The water park is developed on the route in the city place to access simpler. The invenstigation at some water parks shows that the people are interested in moving water. The people don't try to touch the water which doesn't have a movement even if it is clean. Then we planned the water park that considered the movement of water.
著者
篠崎 正樹 吉田 紗栄子 沼田 恭子 佐藤 公信 清水 忠男
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.2-5, 2005

本製品は、特別養護老人ホームにおける洗面台の使用状況と、そこに入居している高齢者の身体的・心理的特徴、生活環境の調査によって、特別養護老人ホームにおける望ましい「洗面台」のあり方を探り、ユニット・ケア方式を取り入れた愛知県半田市の特別養護老人ホーム「第二瑞光の里」内に設置する洗面台を設計した。それらの成果に基づき、一般の施設でも利用可能な非対称型洗面台の製品化を行った。
著者
立原 さおり 鈴木 直人 佐藤 公信
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.P06-P06, 2010

いすみ市には豊かな自然環境や温かい地域性があり、子育てに良い環境が揃っている。それに加え、いすみ市は海の幸、山の幸にも非常に恵まれた地域であり、生産の場と食の場が近い地域である。このような特徴(魅力)を活かして行くことで、食の面からも子育て環境の充実が考えられる。このような背景から「いすみ市の親子が食に興味を持つ」「親と子と農家の交流が深まる」「食品販売店の活性化」を目的とし、特に「いすみ市の親子がいすみ市でとれる農産物を知る」「農産物と親しむ」「親子が生産者の存在、思いを知る」「親子の感想を生産者に伝える」「いすみ市の住民へいすみ市の農産物に対する関心を高める」ことを目指し、提案および実施、評価を行なった。 本提案は親と子が農家の交流とその中での学びが生まれるという点で地域の活性化に寄与する提案といえ、また、子どもの食に関する学びや様々な体験をさせる機会を求めるニーズに合った提案となった。
著者
陳 明石 清水 忠男 佐藤 公信 一海 有里
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.13-18, 1999-07-31

調査対象となった岐阜県高山市の商店街路は, 私有地と公有地とを取り込み, 同じ舗装を施し, 一体感や広がり感を作り出している屋根付きの歩行者空間である。ここには, 平日, 週末を問わず, 店舗の営業時間に呼応して, 様々な仮設的要素が路上に置かれているのが観察された。それら仮設的要素の置かれ方は商店街の協定に基づいているため, 広い通行空間がほぼ確保され, 歩行者は歩きながら商品を楽しみ, 店内の様子をうかがうことが可能である。この点はアンケート調査においても肯定的に受けとめられていた。この空間は, 行政と商店側が双方の所有地を共同で計画, より幅広い歩行者空間としてデザインし作り上げた公私融合型歩行者空間ということができる。このようななりたちの歩行者空間は, 立場の異る様々な人々の多様な活動を支援し, コミュニケーションを促進する場となり, 商店街を活性化させる一つの有効なあり方を示している。
著者
陳 明石 清水 忠男一 佐藤 公信 一海 有里
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.65, no.528, pp.171-178, 2000
被引用文献数
4 4

This study aims at getting an idea which explains the usage and function of Gi-lou spaces through close examination of identification of the temporary elements and the changes in kind and number of elements involved in these spaces with the change of time. As a result, it was found out that the kind and number of these elements increase remarkably in the afternoon to evening of Saturday and Sunday compared to a weekday in keeping with the increase of the traffic. It seems that the spaces are deeply incorporated into the lifestyle of city people in Taiwan.