著者
柿本 和俊
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.1143-1156, 1987-10-01
被引用文献数
9 4

レーザ溶接はろう着に比べ作業時間が非常に短い接合方法である. さらに, 共金溶接ができることや作業者によるばらつきが少ないことなどの利点を持っている. したがって, 歯科補綴物の接合方法としてレーザ溶接は有効であるといえる. 歯科でのレーザ溶接に関する研究はこれまでにもいくつか発表されている. これらの研究ではレーザ溶接した歯科補綴物が優れた機械的性質や精度を示したと述べるにとどまり, レーザ溶接条件や溶接部の機械的性質に影響を与える因子については不明な点が多い. そこで, これらの点に関し系統的な実験を行った. 本報ではレーザ照射条件と試料表面状態が溶込み深さと溶融径に及ぼす影響について検討した.

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