著者
W.F.研究グループ
出版者
土質工学会
雑誌
土質工学会論文報告集
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, 1976

Wall Foundation試験工事において, 泥水に関して調査を行ない以下の結果を得た。i)試験を行なった現場は砂レキ地盤であり, ベントナイト8.3%の泥水で掘削したが, 泥水はほとんど希釈されず混練直後の性状と変わらなかったが, 2パネルで7.2m^3/Hに及ぶ逸泥があり, 逸泥防止剤としてオガクズ, 綿の実の粉末を加えて防止した。ii)コンクリート打設時の泥水の劣化は現場に比べてわずかであり, コンクリートとの接触面から1m以内の泥水のみが再使用不可能となった。iii)スライムは20時間放置後で30~70cmタイ積し, 4時間放置後に全スライム量の80%がタイ積した。タイ積したスライムの粒径分布は0.02~0.2mmであった。また, 掘り出された壁体グイの底部にはスライムは認められなかった。iv)泥水のコンクリート壁体中への混入は壁の表面から1cmまでに認められるが, 壁の中心部には局部的にわずかに混入するのみであり, この混入によるコンクリート強度の低下は認められない。

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