著者
春山 元寿 下川 悦郎
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, 1978-09-15

鹿児島県内では, 年々の梅雨期や台風時には必ず地盤災害が発生している。その原因は多くの場合, 素因としてのしらすと誘因としての異常豪雨に帰せられていたが, 崩壊形態から判断する限り, 第一義的にしらす自然斜面の崩壊といえるのは必ずしも多くないことが述べられている。山地を主とする斜面の崩壊発生と降雨量, 崩壊地の地質, 崩壊形態, および崩壊地の植生について検討している。雨量観測と崩壊時間の測定から, 先行降雨が比較的少なくて, 短時間の降雨の場合表層すべりが多く, 先行降雨が多い場合はパイピングの発生の可能性の大きいことを指摘している。さらに多雨期に集中豪雨が発生し, 雨量が200〜250 mmを越え, この間に時間降雨が50〜60 mm以上発生すれば, その後数時間以内に斜面崩壊の発生のおそれがあると述べている。また, 崩壊斜面の地盤・地質を調査した結果から地盤がしらすであっても, 崩壊物質はしらすをおおっている表土層やローム層が多いことを述べている。また森林の土地保全機能は樹木の生態的特性を考えて論ぜられるべきだとしている。

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こんな論文どうですか? 昭和47年6,7月豪雨によって鹿児島県内に発生した斜面崩壊の実態(春山元寿ほか),1978 http://id.CiNii.jp/QaSWL

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