著者
土居 通哉 坂田 悍教 細川 武 岡本 順子 五味 敏昭 柳川 洋 北川 定謙
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.111-116, 2001

2001年8月9日、O町のふれあい作業所にて当日の利用者12名(精神分裂病)について精神衛生相談を行い、保健所における利用者患者票を閲覧した。他方、都内のA精神病院にて患者3名(精神分裂病)の診察を行い、カルテを閲覧した。これらを比較することにより、精神医療場面の相違による患者自身の構え、病理と環境の相互作用、疾病モデルと生活モデル等を検討した。それによって、症例を通じて医療場面の違いが治療構造に及ぼす影響を考察した。その結果、作業所と病院での治療構造の違いは、環境と患者の役割構造によるところが大きいことが分かった。よって、精神障害者に対する地域保健医療福祉活動として理想的な環境は、利用者自身の健康的な側面に焦点を当て、地域住民を交えた家庭的な雰囲気の中で行われることが重要であると考えられる。

言及状況

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こんな論文どうですか? 精神分裂病における治療構造の違いについて : O町作業所とA精神病院の比較検討(土居通哉ほか),2002 http://id.CiNii.jp/Q4hkL

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