近年の組織論研究を一瞥すると、「ポストモダン」や「組織の非合理的側面」といったキーワードを拾うことができる。これらのキーワードを持つ諸理論は、経営学者および組織論者に対して極めて魅力的に映り、注目を浴びている。これらの理論は組織の合理的な側面に対する研究が主流であったことに対するアンチ・テーゼとして登場してきたものである(田尾、2003)。このような新たな試みに注目することは重要であるが、「目新しさ」「意外性」に目を奪われると、理論の本質を見失う可能性がある。そこで、かかる諸理論が理論として妥当であるか否かといったメタレベルでの考察および論及がなされていない現状において、本稿ではそれらのひとつであるWeick, K. E.の組織化理論が、学説研究というメタレベルにおいて妥当であるか否かを検討する。