著者
佐山 浩 西田 正憲
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.749-752, 2000-03-30
参考文献数
32
被引用文献数
1 3

1993年にわが国最初の世界自然遺産に登録された屋久島では, 近年, ガイド者数が急増するなど, エコツーリズムが著しい興隆をみせている。本論は, わが国において先駆的な発展をみせている屋久島のエコツーリズムについて, 発展を促した要因を考察することによって, 近年の動きとその特徴を明らかにするものである。屋久島のエコツーリズムは,(1) 屋久島の優れた資源と (2) 交通機関の発達と観光客数の増加を主因とし,(3) 縄文杉保全対策にみる自然保護問題の顕在化,(4) 鹿児島県の環境文化村構想の策定,(5) 世界自然遺産の登録と行政の支援,(6) 西部林道問題の事例に典型的にみる従来型開発の転換を誘因として, 発展してきたと指摘できる。

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