- 著者
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楊 舒洪
進士 五十八
- 出版者
- 社団法人日本造園学会
- 雑誌
- ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.5, pp.465-470, 1997-03-28
- 被引用文献数
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中国杭州の「西湖十景」は,南宋時代(1127〜1278)に南宋画院の画家らに画題として描かれることによって成立した風景地である。本研究は,「西湖十景」が成立するまでの背景や形成要因ならびにその発展と変化を史実から明らかにすると共に,このような人文的景勝地(名所)の発展条件について考察した。その結果「西湖十景」は,(1)南宋の都としての杭州の発展(2)杭州と西湖の風土(3)西湖らしさというイメージの固定化と定着(4)権力者の芸術愛好による風景画の興隆と需要増(5)南宋画院における山水画の構図の改変などを背景として成立し,そして媒体の宣伝によって景名が保存されたり,時代とともに見直され,現在にいたっていることが判明した。