著者
黄 永融
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.21-24, 1996-03-29
被引用文献数
1

東洋思想の一つであった風水思想は大地を生きたものとして扱っている。風水思想において大自然の山は,単なる土と鉱物を混在するものでなく,一個生命をもつ「龍」である。風水では,石は山の骨であり,土は山の肉であり,川は山の血脈であり,草木はその皮毛である。そして骨肉皮毛は血脈によって貫通したのである。こうした大地は疑似人体と見なされ,人間は自然と一体にならなければならないという「天人合一」の思惟が定着した。また,風水は一種の実用技術でもあり,大自然の風景を読みとり,自然の原則に従って造営物や空間をつくるという東洋の独特な自然景観論として位置づけられる。

言及状況

外部データベース (DOI)

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黄 永融「風水思想における自然景観の捉え方に関する研究(平成8年度 日本造園学会研究発表論文集(14)」『ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌』59(5)、1996年3月。https://t.co/BR3XrASdeG

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